UDユニバーサルデザインとSDGs
1.UDユニバーサルデザインとBFバリアフリー 定義はいろいろですがわかりやすくいうと。
・車椅子のためにバリア(例えば段差)をなくすなど主にモノのデザインでバリアを解消することがBFバリアフリー
・車椅子に限らず、ユニバーサルにベビーカーも、歩行に困難なひとも動きやすいデザインがUDユニバーサルデザイン
そして、デザインについては
1-モノのデザイン 2-WEBなどのデザイン=ウェブ アクセシビリティ 3-制度などのデザインなどなどに進化してきました。モノに限らないデザインも社会デザインになってます。
2.UDユニバーサルデザインと2030アジェンダSDGs
2030アジェンダSDGsの誰一人取り残さないについてはこれまでの「包摂性」の論議と制度化から2030アジェンダSDGsに結実し(長岡素彦2018)、その具体化のひとつがUDユニバーサルデザインであると考えられます。(今の所、UDユニバーサルデザインと2030アジェンダSDGsに関する先行研究は乏しいと思われます。)
(長岡素彦2018) 少し教育に寄せてますが
「2030 アジェンダ・SDGs(持続可能な開発目標)のスローガンは、”Leave no one behind”であり、包摂性と幅広い共生を基盤としている。包摂性は 1998 年から EU の公式文書に使われ、2000 年のリスボン戦略で具体化されたソーシャル・インクルージョン(Social Inclusion)および 1990 年の万人のための教育世界会議のEFA を経て 1994 年「サラマンカ宣言」で提唱されたインクルーシヴ教育の両方を含む。SDGs の目標 16「持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する」および目標3、5、8、9、10 はソーシャル・インクルージョンの推進を、目標 4「すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する」では「教育におけるジェンダー格差を無くし、障害者、先住民及び脆弱な立場にある子どもなど脆弱層」(ターゲット 4-5)のようにすべての人に対するインクルーシヴ教育の推進を目標としている。」
長岡素彦他,2018,「SDGs/ESD×共生教育」について,共生科学第9巻
参考
長岡素彦,2009,学び合い、つながる ESD 持続可能な開発のための教育−福祉教育・ボランティア学習と ESD の実践者の立場から,日本福祉教育・ボランティア学習学会年報
長岡素彦他,2011,みんなが当事者の住民主体のユニバーサルデザイン(UD),ニーズとひとづくりから見る福祉教育的な取組み,コミュニティワーカーネット
長岡素彦,2018,SDGs・持続可能な共生をすすめる ESD・地域連携教育,共生科学第9巻