20130427

 

 

こども環境学会2013年大会(東京)

 

 

「こどものコミュニティ力

 

―こどものつながる力・つなげる力―」

 

1日目

 

 4月26.27日、こども環境学会2013年大会(東京)「こどものコミュニティ力―こどものつながる力・つなげる力―」が東京の東海大学で行われた。

 

「東日本大震災は「未来を担う子どもの成育環境を『幸せ』が実感できる持続可能で安全・安心な社会・地域づくりへ変革せよ」という未来からの警告と私たちは受けとめています。学会の特性をいかして多様な組織と連携して進めてきたこれまでの支援や前回の仙台大会(2012年)において、子どもたちが社会の一員としてコミュニティをつなぎ・つながる力を持っていることが明らかとなりました。本大会では、震災復興・地域再生にむけて次世代のしなやかで創造的な力「コミュニティ力」をいかし、それを支える大人の力を育み、さらに日本の持続可能な社会・地域づくりに協働する方策を探求します。」(趣旨)

 

 

 開会式では、2013 年大会実行委員長:神谷明宏(聖徳大学准教授) 会長のこども環境学会会長の小澤紀美子(東海大学教授)氏はこどもの環境に関する研究と実践を行ってきたこども環境学会は、東日本大震災に際して行動計画を策定し支援を行ってきた、と言う。

 そして、こどもたちの力が復興の力になっているように、本来もっているこどもの内なる自然を取り戻し、その力によって新しい社会をつくりたい考えている。

 しかし、調査では各国の高校生に対して「自分に価値があるか」という問いに対して、アメリカ、中国などでは90〜88%が価値があると回答しているに対して、日本では36.1%で最も低い。

 今大会では、こられを踏まえて「こどものコミュニティ力」論議をしていきたいと考える。

 

国際シンポジウム

 

 ジュリー・デイビス(Julie Davis) 博士は、人口増加、資源の過剰消費が世界共通の課題であり、そのためには日本の提案で始まったESD・持続可能な開発のための教育を地域でこどもも含めた参画で行うことが重要であると述べた。

 先ほどの現在の課題を解決するためにオーストラリアの幼児教育では自然教育から発展したESDでこどもが水の有効活用を考えたり、首相に提言したり、また、学生や若者が環境を整えたり、こどもたちの環境を創造している。 

 最後に。

 もし、1年先のことを考えているのではあれば 

  先ずは種を埋めよう

 もし、10年先のことを考えているのではあれば 

  木を植えよう 

 もし、100年先のことを考えているのではあれば
  教育をしよう

 

 

 香港プレイライト代表のキャシー・ウォン(Kathy Wong) 氏はアジアで最も活発な遊び団体の一つの代表で児童館や病院でのこどものケアも行っている。

 プレイライトは遊びが大事なことを主張し、遊びとコミュニティをつなぐ活動を行っている。

 しかし、香港でもこどもがストレスを抱えていながら、実際の遊びが無く、コンピューターゲームが多い。

 このように地域で自由な遊びが無く、人との係わりの欠如に対して、プレイライトはこどもと家族への支援、ホスビタルプレイ、出前遊びであるプレイモバイルなどを行っている。

 こどもと専門家、地域がつながり、こどもがつながるつなげることでこどもの孤独を解消することが重要である。

 


 「こどものつながる力・つなげる力をどう育てるか」として、汐見副会長は近代の仕組みがこどもの孤独化を招いているが、こういう近代の大人の価値観を相対化する取組みが必要だと述べた。

 そのためには、学校での競争から協同へ転換、育ちの場での多世代化、外遊び、自然体験、家族政策、親が地域でつながる仕組み、こどもの意見を聞く、参画をはかるを提案した。

 

 

 そのひとつとして、イギリスで行われているLONDON PLAYEDを取り上げた。

 これは、こどもの参画や育ちの場での多世代化や親が地域でつながる仕組みとしてまち遊びを行うものだ。

 

 

 パネルディスカションでは、進行の岸氏から、まず、基調講演の共通のキーワードは、持続可能なコミュニティの大切さ、自然欠乏症共有する、協働する必要性、価値観を変える変革であると提起された。

 

 デイビス博士は、質問に答えながら、後援で述べた「批判的精神」は、水が乏しいオーストラリアでこどもたちが生活を見直して、ここで水を使う必要があるかということを問うようなことであると述べた。

 ウォン氏は、質問に答えながら、特別な支援が必要なこどもに対するプログラムはトレーニングばかりでなく、選択して自分で動けるような環境を整えることであると語った。

 

 小澤会長は重要なのはESD、自然欠乏症、共有する仕組みであると指摘し、汐見副会長は、世界中で進んでいる近代化・都市化にたいして、LONDON PLAYEDやスローライフなどのこどもや大人が町に出るスローなライフスタイルが重要だと述べた。

 

 

 

 

 

 

子どもに優しいまちづくりをすすめる

自治体首長によるシンポジウム

 

 

 まず、コーディネーターの仙田満氏(学会代表理事、東京工業大学名誉教授)がこどもの状況について語った。

 過去から現在にいたって体格は良くなったが運動能力は低下し、それは、遊び環境の悪化にあると考えられる。

 この要因は遊び時間の減少、遊び集団の縮小、遊び場の減少、遊び方法の貧困化があり、これらが遊び環境の悪化の循環を作り出している。

 

 これらの問題を解決するには、生育空間、生育方法、生育時間、生育コミュニティの改善が必要であり、そのためには、子どもに優しいまちづくりをすすめる自治体づくりを進める必要がある。

 今回は、子どもに優しいまちづくりをすすめる自治体づくりを進めている首長・首長経験者をお招きして論議し、共にこども環境の改善を進めていきたい。

 

 

 広島市の秋葉忠利前市長は、広島市のこども政策は原爆孤児が原点であり、平和を育むこどもを育てたいと思ってきた。

 在任中は、こども環境学会の力も借りてこども主体の施策を行ってきたが、震災後には放射能で苦しむ福島のこどもたちの支援も行ってきた。

 

 

 小田原市の加藤憲一市長は「子どもに優しいまちづくりへの取組」として、持続可能な市民自治でのまちづくりでのこども施策について語った。

 そのためには、こどもたち生きる力を活かし、新しい子育て世代のまちづくりへの参画を促進し、子どもに優しいまちづくりで少子高齢化社会を乗り越えていきたいと述べた。

 


 岩手県の一戸町の稲葉暉町長は、過疎、人口流出のまちをこどもにどう引き継ぐかを中心に施策を考えて実行してきたという。 

 そのためには、あらゆる機会を捉えてこども環境を整えるようにしてきて、最近は森の幼稚園の導入を計画しているという。

 そして、今では、「こどもが町長になりたい、ここはいいまちだから」と言われるようになったという。

 

 パネルディスカションでは、まず、天野秀昭氏(大正大学特任教授)から日本には外で遊ぶことの政策が無く、体に合わせた環境で成長するこどもが人工環境に合わせていることの不具合があるという。

 

 小澤氏は他者との関係性がつくれないこどもが増えており問題であると同時に、何をもってこどもにやさしいとするかこどもの視点にそった社会指標が必要と述べた。

 小田原市の加藤市長は、意識しないで享受していた地域の文化が崩壊し、意識してつくる新たな基準が必要であり、それを具体的な市民まちづくりで行ってきたと語った。 

 

 汐見氏はこどもの本音を聴く気があるのか疑問で、公園でこどもがうるさいという苦情を言う大人がおり、大人はこどものことをさける傾向さえあると言う。

 一戸町の稲葉町長は行政でのこども施策の重要度は低く、高齢者の意見が通りやすいが、 まちつの未来のためにはまちづくりにはこども政策が重要だと述べた。

  

 木下勇氏(千葉大学教授)はこどもに優しい都市という国際的な仕組みがあるなか、日本では増えないのは、こどもへの政策の不備とともにこどもの権利条約の国内実施に抵抗があるのが要因ではないかと語った。

  広島市の秋葉前市長はこどもの権利条例をつくらせない多様な勢力があり、乗り越えないと子どもに優しいまちづくりはできないと述べた。


 

その他

 

 東日本大震災復興支援活動報告として、こども環境学会の独自の震災支援や福島へコンテナ砂場、そして、ユニセフなどと行った事業などの報告や写真による子ども讃歌の上映も行われた。

 

 

 

 

 

 

ポスターセッション

 

 ハードからソフト、学びから遊びまでの報告がなされたポスターセッションです。

 

この中で「こどものコミュニティ力をいかしたESD・防災教育・復興教育津波避難体験をしたこどもの参画の力・態度をいかしたプログラムへ」を行いました。

 

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