河北新報 東北のニュース/むすび塾インドネシアへ 震災の教訓、国超え共有
東日本大震災の教訓を今後の防災・減災に生かすため、河北新報社は巡回ワークショップ「むすび塾」を23、24の両日、2004年のスマトラ沖地震の巨大津波で甚大な被害が出たインドネシア・アチェ州の2カ所で開く。国際協力機構(JICA)が共催する。海外での実施は初めて。宮城県内の被災者3人が震災の語り部として参加する。
ワークショップの進行役は減災・復興支援機構(東京)の木村拓郎理事長が務める。語り部と現地住民が国境を超えて、備えの大切さや復興の課題など、震災の教訓を共有する。
むすび塾はこれまで宮城県内を中心に愛知県田原市、高知県四万十町などでも開催。住民とともに、震災の経験を将来の地震、津波対策に役立てる方法を考えてきた。
訪問団には、JICAが東松島市に配置している地域復興推進員2人も同行する。
一行は21日にインドネシアに入った。26日まで州都バンダアチェ市、ジャカルタ市などに滞在。バンダアチェ市では、集団移転による住宅再建や津波博物館、伝承の象徴となっている「災害遺構」を視察するほか、市主催の防災・減災シンポジウムにも参加する。
2013年04月22日月曜日