20130203

経済成長っているの? 30代で脱サラ 「減速」生活

 

東京・池袋のまち外れに「繁盛しないこと」が目標の小さなバーがある。一日五人の客があれば良いと、営業は夜の六時間だけ。しかも週に三日は休む。脱サラして店を始めた高坂(こうさか)勝さん(42)の年収は半分近くに落ち込んだが、たっぷりの時間と安らかな毎日を手に入れた。

東京新聞:経済成長っているの? 30代で脱サラ 「減速」生活:社会(TOKYO Web)

 

車を減速するように、生き方も速度を落としてみる。「ダウンシフト(減速生活)」と呼ばれる生き方が先進国で静かに広がる。行きすぎた経済成長と拡大志向の反動だ。 高坂さんも企業戦士だった。一九九四年、バブル崩壊後の就職難の時代に、大手百貨店の内定を勝ち取った。店の顔である一階の婦人雑貨担当を志願し、売りまくった。ハンカチを買いに来た客にエアコンの営業まで行う。同期百四十人中、トップで昇進した。 だが、少しずつ心の中のわだかまりが大きくなる。右肩上がりの成長はとっくに終わっているのに、会社は「もっと売れ、もっと利益を」と求め続ける。ついにはノルマ達成のため、自腹を切って買い物をするようになった。欲しくもないのに買ったスーツは二十着、靴は十五足以上。封も切らずにほこりをかぶった。 価格破壊が流行語になり、大量生産、大量消費の「使い捨て」に歯止めがかからなくなった時代。消費の最前線で確かに収入は増えた。でも息苦しかった。二〇〇〇年秋、三十歳の誕生日に辞表を出した。 わずか六・六坪の店を四年後にオープンした。年収は六百万円から三百五十万円に下がったが、妻と息子の三人家族で暮らすのに十分だ。それ以上は求めない。思い描いたのは、昔からある八百屋や鮮魚店。「このやり方で、人生をやり直してみせる」という反骨心もあった。「使い捨て」時代の反省から、値は張っても上質なオーガニック食材にこだわる。口コミで少しずつ客が増えると、休日を増やした。田畑を借り、念願だった米や大豆作りを始めた。 一〇年秋に自らの経験をつづった著書「減速して生きる」を出版した。今の働き方に疑問を持つ人たちが店を訪れたり、メールをくれたりするようになった。その中には、靴修理業を始めた人もいれば、離島で鍼灸(しんきゅう)師になった人も。減速生活のありようはさまざまだが「皆仕事をする時間が減った分、社会貢献をしている」。昨年から、地方議員らでつくる「緑の党」の共同代表も務める。 社会全体では、まだ小さな変化かもしれない。「一輪の花は空から見ても分からないが、花畑になるためには一輪一輪が咲くことが大切」。池袋の小さなバーからその種まきが始まっている。 (東京新聞・森本智之) この記事を印刷する

  Slowtimes.netは、誰もが生きやすい生活や仕事のありかた(スローライフ・スローワーク)について考えたい、何かしてみたいというひとに情報を提供する市民メディア、オルタナティブメディアで、ネットワークトジャーナリズムを目指しています。

   Slowtimes.netサイトをリニューアルしました。このサイトは最初はウェブ(HTML)でつくられ、続いてCMS(Xoops)となり、さらに、今回の形となりました。

   今回のSlowtimes.netサイトのリニューアルは、ネットの情報発信がメールマガジンやメールニュースなどの「メールメディア」とブログなどの「ウェブメディア」を融合し、映像や音声を使ったカタチにシフトしていくのに対応したものです。

 

◆メールニュース・メールマガジン

 1999年より発行のメールニュースの週刊「S-Report」は、15年を超えて、メール配信しました。
 現在はこの場所で配信しています。


 

◆メディア★カフェ
メディア★カフェはメディアや情報をテーマにしている活動を紹介し、気軽に話し合うカフェです。

 カフェTV、市民メディア・ブレゼン、インフォマーシャル(Infomercial)などを行います。

 

◆フォーラム

 市民メディア全国交流協議会、MELL EXPO (メル・エキスポ)どのメディアのフォーラムに参加しています。

 

サイト・プライバシーポリシー

 当サイトではサイト・プライバシーポリシー・サイト参加規約などを定めています。

 

検索

 

   (c) Slowtimes.net

2009.2006.2004.1999 All rights reserved