20120809

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 スローレポート 『S−Report』 (8/9号)

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◆◆◆    iSPP 国際会議「震災復興とICTの役割」 ◆◆◆ 

 

 7月22日にiSPP 国際会議「震災復興とICTの役割」が仙台国際センターで開催された。

 iSPP情報支援プロボノ・プラットフォームとは、弁護士など各分野の専門家が、自分の持つスキルや経験を活かして社会貢献するプロボノの方法でICT情報通信技術の専門家としての個人・組織・企業が震災・復興に対して専門支援することを目的とした組織である。
 iSPPはすでに震災初期から災害情報インフラや情報の復旧・支援を先行して行っており、組織を整えて昨年5月24日に設立され、直接的な支援以外に、「東日本大震災情報行動調査」やヤフーの避難所ほしいものリストなどの多数のプロジェクトを行ってきた。
 
iSPPのUST配信チャンネル
http://www.ustream.tv/channel/ispp-main

7/22(日)iSPP国際会議<震災復興とICTの役割> 資料
http://www.ispp.jp/201207conf-doc
 
 
 iSPP国際会議は黙祷から始まった。

 開会挨拶の後、 第一部「自治体および地域住民からの報告」が行われた。
 
 「被災者の視点、支援者・開発者の視点」として仙台市情報政策部長の今井建彦氏は、仙台市の情報システムの震災対応を数多く政府などでも述べているが、今回は被災者の視点で語った。
 
 まず、被災地の状況がデータだけでは表わせないことを、災害伝言ダイアルなどの実例で述べた。
 次に、被災地に住むものに見えているものと会部観察者から見えているもののズレを、流されてしまった後しか地域を見てない、歴史文化をしらない外部の見方には違和感を覚える。
 そして、今回の様な広域の被害の場合に被災地、被災者の多様な、多面的な検討が必要である。
 
 このような状況に対して今までのシステムや対応は役立ったとは言えないし、支援も充分ではないので、被災者、被災自治体の視点からのシステムが必要と述べた。


「A Ballooned Wireless Mesh Network for Disaster Response」として岩手県立大学教授の柴田義孝氏が震災支援と気球を使った通信ネットワークについて述べた。
 
 Wireless Mesh Networkとは、発信機能を持ったものが相互にデータを送り合う網の目(mesh)のように形成された通信ネットワークである。
 現在のICT情報通信システムは、普通は基地局といわれるポイントからデータを送る集中的データシステムであるが、今回の震災ではこの基地局が機能せず、携帯電話も含めて使えない状態が起こった。
 
 柴田研究室では、今まで研究をいかしていち早く被災地での通信復旧にあたると同時に、Wireless Mesh Networkの発信機能をもった気球で基地局が消失しても非常時に通信を確保する方式 A Ballooned Wireless Mesh Networkを研究・実験している。
 
 今後、この震災支援の経験と研究をすすめていかしたいという。
 

「Garnet Miyagi」として」ネットみやぎ代表の澁谷直美氏は避難所のボランティアや支援を行いながら、メンバーを募りガーネットみやぎを立ち上げ、復興支援を行っている。
 しかし、復興は進まず、希望が見えない中、女性も含めてアルコール依存などが広がっていて、このような中、被災者の生活のための自立支援を行っている。
 
 午後は、第二部「復旧・復興のためのICT」が行われた。
 
 「笑顔カレンダー」としてJACk iN ∞sMiLEの吉川一利氏が被災しながら学生ボランティア、「笑顔カレンダー」を作成した経緯などを語った。
 県外からボランティアにくる多くの人達の笑顔に励まされ、私自身笑顔になる事ができたという吉川氏は、「そんな私の実体験のもとアイデアを練って行動に移し見た人、全て笑顔になってほしい、そんな366人の想いのこもった笑顔カレンダー」を作成している。
 そして、今、起業して「笑顔カレンダー」を事業化し、ICTも使って仕事をつくることを企画している。
 
 「“Netvol-­‐MIYAGI” helps with networking for the tsunami afflicted area」としてネトボラ宮城の佐藤大氏が発災からのネットを使った支援について語った。
 被災地での情報収集・発信がスムーズに行えるよう、現地のインターネット環境整備をお手伝いするのが目的のネトボラ宮城では、ソーシャルネットワークでの情報支援、避難所や各種拠点に情報整備などを行ってきた。
 今後は、経済復興支援、生活支援のためにICTを活用していきたとのこと。
 
「宮城から拡がるIT コミュニティの復興支援への道」としてみやぎモバイルビジネス研究会の会長原亮氏が、宮城のIT コミュニティの活動報告を行った。

 仙台宮城や東北のビジネス活性化への機会創出のためにみやぎモバイルビジネス研究会(MiMoS)を立ち上げたが、震災を受けて「Fandroid EAST JAPAN」、「Hack for MIYAGI」などのプロジェクトと、塩竃の水産業のためにICTを使う「うらと海の子再生プロジェクト」、石巻のISHINOMAKI2.0「イトナブ」プロジェクト、東北スマートアグリカルチャー研究会(T-SAL)などを行っている。
 
 みやぎモバイルビジネス研究会が目指す地域×ICT のイメージとして、草の根の地域間連携、産業間連携で社会をつくる、東北×岐阜×北海道で走り出す「マイランド向上計画」などを語った。
 
第三部「ワークショップ」では、全員参加で「復興にICTをどう活用できるか」を検討した。
 

◆◆◆             ご案内              ◆◆◆

「日本環境教育学会 環境教育教員セミナー2012」

■日 時:2012年8月10(金)10:00~15:30
■場 所:立教大学5号館5123教室
■主 催:日本環境教育学会
 後 援:環境省 文部科学省 経済産業省 国土交通省東京都教育委員会 豊島区 豊島区教育委員会 全国小中学校環境教育研究会 全国連合小学校長会 全日本中学校長会 など
■定 員:100名
■対 象:幼稚園及び小学校・中学校・高等学校教員、保育士、環境教育に興味のある方
■資料代:1,000円(当日集めます。)
当日の予定
全体会10:00~10:15(5号館5123教室)
阿部会長挨拶・ガイダンス
■午前の分科会10:30~12:00
「新学習指導要領(教育要領・保育指針)と環境教育・ESD」改訂された指導要領(教育要領・保育指針)のもとでの環境教育やESDについて、幼保・小学校・中・高等学校に分かれて、内容や実践方法を学びます。
●幼稚園・保育園分科会  大阪大谷大学教授・幼児教育実践研究センター長 井上美智子先生
●小学校分科会      文部科学省初等中等教育局 視学官         日置光久先生
●中・高分科会       文部科学省初等中等教育局 教科調査官    濱野清先生(社会科)
                       国立教育政策研究所教育課程研究センター   五島政一先生(理科) 

■午後の「テーマ別分科会」13:00~15:30
① 今すぐできる。子どもたちのためのビオトープ     田邊 龍太(日本生態系協会)
② 意図的計画的な授業から、未来を志向した学習へ    石田好広(全国小中学校環境教育研究会)小島雄貴(足立区立弘道小学校)
③ 「原発事故のはなし」体験WS            内田隆(埼玉県立小川高等学校)・石井信子(千葉市立平山小学校)・小玉敏也(麻布大学)
④ 森のようちえんの意義を考える           今村光章(岐阜大学)・西澤彩木(せた♪森のようちえん)
⑤ ESDを学校教育でどう進めるか?!        五島政一(教育政策研究所)・岡本弥彦(岡山理科大学)
⑥ 環境教育の教材開発                        京極徹(日本環境教育フォーラム )平井和也(NPO法人海の自然史研究所)・飯沼慶一(成城学園初等学校)

また、11日・12日の学会大会では公開講演会や原発と環境教育特別分科会そして様々な研究発表などもあります。是非ご参加ください!



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