20111117

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 スローレポート 『S−Report』 (11/17号)

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◆◆◆ 福島はいつものようにいいところでした、でも、 ◆◆◆

 

 福島はいつものようにいいところでした。

飯館村の紅葉と柿はきれいでした。
 でも、柿をとって食べる事はできません。

相馬市の松川浦には津波の時に命がけで守った船がたくさんありました。
 でも、海に出ても魚はとることができません。

こどもたちがのびのびと学び、遊べる校庭がありました。
 でも、校庭どころか校舎の中にもこどもたちはいられません。

この3日、ふくしま会議や福島のいろいろなまちで、ことあるごとに
 私は拳をきつく握りつづけました。
 でも、その拳で誰かを殴るのではなく、
 その拳を自分に向けざるを得ませんでした。
 
私たちの欲望と電気による少しの便利が奪ったものは想像できないほど大きい。
 でも、福島の若者と震災でやって来た若者、そして、大人も恨み事を言わず、こどもたちのあしたを懸命に模索しています。

 ふくしまのみなさん

 ありがとう

 

 そして、ごめんなさい

 



「ふくしま会議で」

政治屋が「一市民として参加」と断って演説を始めた。

私は拳をきつく握りつづけた。

限界だ。

その時、演説を遮る陽に焼けた男の声がきこえた。

「私は政治家の話をここに聞きに来たのではない。

私は神奈川の藤野町*に住む者で震災から宮城、岩手、そして福島などで出来る限りお手伝いをしてきました。

私はお茶をつくっているのですが、

今年は私たちの足柄茶は放射能で全滅です。

ここにきて、福島の人の話を聞いて未来を考えるために来た。

だから、あなたは黙ってください」

愚かな私は拳の力を抜く事が出来た。

 *神奈川の藤野町は合併され行政区分上は相模原市です。



「ふくしま会議で、また」

観念的な話が続いた

私は拳をきつく握りつづけた。

何だ。

ずっと、発言を求めていた男が立ち上がった。

私は牛を飼っています。

国は放射能があるから牛を殺すように言って来ました。

でも、私は、牛を殺しません。

牛飼いの仲間は、お前だけ強情を張るとみんなが困ると怒ります。

でも、牛を殺さず、

生証人として牛を飼い続けます。

このことを孫子の代まで伝えます。

意気地なしの私は拳を引っ込めた。

 

 

 

「会議の翌日 ー信用」

マスコミの人が「今回の震災ではメディアもがんばりました」と言いました。

 

私は拳をきつく握りつづけた。

 

その場では誰も言いませんでした。


私は聞いています。

津波の映像ばかり続けるテレビをみて体を壊した被災者がいることを。

 

東京の局のある人たちがもっと違った映像はないのかと取材クルーに言っていた事を。

自衛隊と捜索作業した建設会社の人に取材した記者が

 

被爆を覚悟で仕事をしたその人を前にあなた達は企業で業務としてやったのだから記事に出来ないなあ、と言った事を。

 

原発の下請けで働いていた若者が今の原発の状況を語っても

 

記者が自分の取材と違うといって取り合わなかった事を。

 

テレビや新聞が、それなりにがんばったとしても

 

テレビや新聞は誰からも信用されなくなりました。

 

会議の翌日の全国紙の地域面にふくしま会議のことが少し出てました。

 

がんばったにも関わらず、その記事は伝わないくらい小さかった。

 

 


「想像してみてください」

 想像してみてください。

 まちのスーパーで放射能測定器を普通にレンタルしていることを

 こどもが累積被爆量を計るものを身につけている姿を

 お母さんが放射線量を調べながら買い物をして、食事を作っていることを

 お父さんが家族を安全なまちに避難させてひとりでがんばっていることを

 考えすぎ??

 ノイローゼ??

 そうじゃなくて、みんな測定してるんです。

  放射線が高くて立ち入り禁止になっている場所がすぐ近くです。


 戦争のない愛と平和があふれる世界を想像することも大切ですが、

 これは日本で、今、起こっていることです。

 安全性の確認できないモノを私たちが住んでいるまちに福島から持ち込むな!

 そんなところから早く逃げろ!

 こどもが大事じゃないのか!

 と非難する前に、

 想像してみてください。

 

 


文部科学省放射線量等分布マップ
http://ramap.jaea.go.jp/map/map.html
 
注意 サイトの右の地域選択をしてください。
   県単位で表示が変わります。


◆◆◆             ご案内              ◆◆◆


ESDカフェatソノツギ

  持続可能な社会づくりのための学び合いのためにESD

 今回は、持続可能な社会をつくるために学生の参画を取り上げ、コミュニケーションカフェ「ソノツギ」で気軽なトークセッションを行います。

 内容は、学生の地域との関係を調査・研究している大学院生が学生の地域参画についてデータと調査にもとづいて話すものです。

 場所は、『地域の縁側』と『LOHAS』(Lifestyles of Health and Sustainability)、つまり環境と健康に配慮した持続可能なライフスタイルの提案と実践の場として市民と学生によって作られたソノツギです。

 宇都宮大学院生の渡邊真弓さんには、山形大のもがみエリアキャンパスに関わる学生の意識や行動の調査をお話頂き

 千葉大学院生の高瀬唯さんには、学生の自然保全活動の参画にかかわる活動の調査をお話頂きたいと思います。



日時 12月6日(火) 午後1時から3時半

場所 コミュニケーションカフェ「ソノツギ」宇都宮市

  http://www12.plala.or.jp/keith7/sonotugi/sub7.html  
駐車場がありませんので、公共交通機関・自転車・徒歩でお越し下さい。
バスでは東野バス・JRバスでは平松または宇大前、関東バスでは宇都宮大学前で下車。


ソノツギとは
http://www12.plala.or.jp/keith7/sonotugi/index.html


「コミュニティ・カフェと市民育ち : あなたにもできる地域の縁側づくり」
陣内雄次, 荻野夏子, 田村大作著 萌文社

共催 ESD学校教育研究会 宇都宮大学 陣内研究室
 

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