ESDの見える化・つながる化
NPO、学生、小学校
3月1日、「+ESDプロジェクト・キック オフシンポジウム」(主催 環境省、+ESDプロジェクト普及委員会)が東京のJICA研究所で開かれた。
ESDとはヨハネスブルグサミットにおいて日本が提唱し実現した「国連持続可能な開発のための教育の10年」で行われる「持続可能な開発のための教育=Education for Sustainable Development」のことである。
これは社会・環境・経済・文化の視点から、人類が直面する様々な課題に取り組み、公正で豊かな未来を創る「持続可能な開発」を実現する力を、世界各地に生きる私たちひとり一人が学び育むことを目指している。
開会挨拶、趣旨説明として「国連持続可能な開発のための教育の10年(ESDの10年)」の国内での取組を更に発展させるためESD・国連持続可能な開発のための教育の活動の見える化・つながる化を「+ESDプロジェクト」で図りたいことなどを述べた。
次に、「各団体からのESD活動報告」として3つの報告が行われた。
報告1ではNPO法人体験村・たのはたネットワーク事務局長の楠田拓郎氏が、オーライ!ニッポン大賞受賞した岩手県下閉伊郡田野畑村での「番屋ツーリズム」などについて語った。「番屋ツーリズム」は、漁業を中心に農業や林業もいれて60以上のプログラムを用意して、生活や歴史・文化の体験活動と民泊を行い、持続可能な地域づくりを行っている様子を述べた。
NPO法人体験村・たのはたネットワーク http://www.tanohata-taiken.jp/
報告2ではForest Nova☆の麻布大学の学生が全国大学生環境活動コンテストecocon受賞事例である多くの大学の学生による相模原での森林保全・環境活動などについて語った。Forest Nova☆は、単に自然保護活動ではなく、「森と人がお互いに助け合うことで、お互いが幸せに生きていける社会」 、共助共生社会の実現を目指して地域の人々と活動しているという。
Forest Nova☆ http://forestnova.web.fc2.com/
報告3では、多摩市立南鶴牧小学校校長の棚橋乾氏がユネスコスクール活動事例として南鶴牧小学校の取組みを語った。南鶴牧小学校では、いままで行ってきた同校の特色ある教育をESDとしてまとめ、児童の能力を生かし、問題解決力や合意形成力などの力を育む教育を行っているという。
多摩市立南鶴牧小学校 http://www1.ttv.ne.jp/~nantsuru/
また、「+ESDプロジェクト」の紹介として、関係省庁・関係団体による「+ESDプロジェクト普及委員会」により、各団体が連携・協力しながら推進して、ESD活動の「見える化」「つながる化」を図り、全国の活動を盛り上げていきたいことなど述べられた。
そして、パネルディスカッションでは、コーディネーターの杦本育生氏(NPO法人環境市民 代表理事)が前記の活動報告者とともに論議を行った。