20101106

 

ともに学ぶ、考える、発言する

 

「子ども・子育て支援・新システム」をめぐって


 

 政府の少子化社会対策会議による『子ども・子育て新システム』が閣議決定されて法案提出され、ここままでいくと平成25年度からその実施が予定されている。


『子ども・子育て新システム』はこれまで縦割りだったこども支援、子育て・家庭支援の体制・財源の一元化などの改革がされるが、これがこども・親・当事者にとっていいことなのか分からないのが現状である。


 11月6日に東京の大東文化会館でフォーラム"ともに学ぶ、考える、発言する「子ども・子育て支援・新システム」をめぐって"(主催:関係性の教育学会 )が開催された。
このフォーラムでは「この新システムを考えるともに、「少子化対策」ではなく、こども・子育て・家庭の現状からみた今後のあり方とそのために共に育ち合う・学び合うの関係をつくることを考えたい」という趣旨で保育関係者・父母・こどもに関わる人によって行われた。

 

 

 まず、関係性の教育学会の学会長の浅川和也氏の挨拶があった。

 

 専門家として全国保育団体連絡会の上野さと子氏が「子ども・子育て支援・新システム」の歴史的経緯、概要と問題点を指摘した。 

「子ども・子育て支援・新システム」は、省庁と自・公政権が、こどもに関する縦割り行政を一元化するという名目で、こどもの支援予算の財源の一元化を図り、地方自治体に委ねる案をもとに民主政権が急遽まとめたものであるという。 

 これによって地方自治体ではこれらこどもに関する予算は一般会計に組み入れられ、必ずしもこどもの支援予算として使われる訳でもなくなる。

 また、制度変更や予算の一元化等により今まで経済的・社会的弱者を優先して保育が受けられることがなくなり、また、保育所も営利民営化によって現在の保育所不足を超えて膨大な保育難民を発生させるという。

 

 次に、実践者として保育問題研究会の田中登志江氏は保育の現状からみた「子ども・子育て支援・新システム」の問題点を指摘した。

 保育所が現在の制度でさえどうにか質を保つのに苦労しているが、今後、充分な支援もなくなり、保育所が営利民営化により経営を優先されば、保育困難なこどもを保育しないこともありうるという。

 

 そして、元保育難民の親として大東文化大学の田尻敦子氏(関係性の教育学会)は自らの保育難民の経験と問題点を指摘した。 

 田尻氏は仕事のために保育園を探したが、公立保育所は難しく、認可外保育所の保育の状況はとてもこどもを安心して託せるものでなかったという。

 そして、「子ども・子育て支援・新システム」で保育所の営利民営化により現在のように親の負担が経済・社会条件を勘案した応納負担から一律の応益負担になり、経済的・社会的弱者を優先して保育が受けられなくなり、こどもの貧困を拡大することになるということを述べた。

 「子ども・子育て支援・新システム」で、応益負担で保育所を利用すると保育料が働いて得られる収入を超えていく場合も多くなり、貧困ばかりか雇用促進の阻害になりかねないという。また、政府のこのようなこども関連の児童福祉の市場化による新産業創出の新経済政策では、こどもの貧困を拡大し、女性の雇用の促進を妨げていく可能性が大きいという。

 

 第2部シンポジュウム"共に育ち合う・学び合うの関係をつくる"では、今後のあり方などを話し合った。


 まず、ファシリテーターの長岡素彦(関係性の教育学会、ソーシャルプロデュースネット)から、「子ども・子育て支援・新システム」の保育以外の子育て、学童、児童館などの状況について語られた。

 

 次に、埼玉冒険遊び場づくり連絡会の谷居早智世氏が、自らの体験や母親たちの想い、そして、冒険遊び場からみた現在のこどもの遊びの問題点などを語った。

 

 その後、参加者とともに保育やこどもの問題の今後のあり方などを話し合った。

 この中で「待機児童」解消が、単に保育所の不足を保育の市場化で補うことでは実現しないことが指摘された。

 また、児童福祉ばかりでなく、既に高齢者福祉や障害者福祉の分野でもこのような市場化の弊害が出ており、同じ問題であるなどが論議された。

 

 

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