4/30号 アシュリーとティシェーマの物語

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スローレポート 『S-Report』 (4/30号) 
 
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 アメリカのオバマ大統領の就任後の演説に出て来たふたりの女性の物語をご紹介します。

◆◆◆……        アシュリーとティシェーマの物語       ……◆◆◆

          -それぞれの物語とそれぞれの理由のある政治       

 ひとりは、サウスカロライナ州フローレンスでアシュリー・バイアさんという若い白人の女性です。彼女はアフリカ系アメリカ人が大多数を占めるフローレンスでオバマ候補の選挙応援をしていました。

 そしてある日、アシュリーさんは「円卓集会」に出席し、オバマ候補の支持者がみんなが輪になって「自分がなぜ選挙応援しているか」を語りあいました。

 アシュリーさんは自分の選挙応援の動機について9歳の時に母親がガンになって働けなくなったとき、幼かった彼女は一番お金のかからない食べ物である「マスタード・レリッシュサンドイッチ」が大好きだと母親に嘘を言って、ずっとそれを食べ続けたことを話しました。
 そして、彼女がオバマ候補の選挙応援しているのは、「両親を助ける必要があり、助けたいと思っているこの国の何百万人もの子供たちを助けるため」と話しました。
 
『アシュリーは話を終えて、部屋をまわり、他のひとたちになぜ選挙応援しているか聞きました。

 彼らには、それぞれの物語とそれぞれの理由があります。
 多くは、特定の問題を持ち出します。

 最後に、ずっとそこに静かに座っていていた年老いた黒人の男性の所に行き、(白人の)アシュリーはここにいるわけを尋ねます。
 しかし彼は特定の問題を持ち出しません。
 彼は健康保険や経済を話したりしません。
 教育や戦争を話したりしません。
 バラック・オバマ候補のためにここにいるとも話したりしません。

 彼は言いました。「私はアシュリーのために、ここにいるんだよ」と。

 『私はアシュリーのために、ここにいるんだよ』

 これ自体では、若い白人の女性と年老いた黒人の間の理解が得られた一瞬ですが、これだけでは充分ではありません。
 病人に健康保険を、失業中の人に仕事を、子供たちに教育を与える、これだけでも充分ではありません。
 しかしそこが、私たちのスタートラインなのです。

 そこから私たちの統合・融和が一層強くなっていく出発点なのです。』

 (2008年3月18日の演説)


 もうひとりは、同じサウスカロライナ州ディロンの学校の生徒のティシェーマ・ベシアさんです。

『彼女の学校は天井から雨漏りし、壁のペンキははげ、教室の脇を列車が走るために授業を一日に6回も中断しなければならないところです。

 学校を(みんな)「あきらめている」と聞かされたが、彼女はある日の放課後に図書館に行き、ここにいる皆さんにあてて手紙を書き上げた。校長先生に切手代をもらい、手紙で助けを求めました。

 (その彼女の手紙はこうあります)

 わたしたち学生は法律家や医師、皆さんのような議員に、そしていつの日か大統領になろうと努力しています。

 わたしたちはサウスカロライナ州だけではなく、世界に変化をもたらすことができるのです。

 簡単にあきらめたりしません。」

 (今年1月24日の演説)

 オバマ大統領は2008年3月18日の演説でアシュリーさんについて語り、今年1月24日にティシェーマさんにワシントンまで来てもらい、議会演説でティシェーマさんについて話をしました。


 人々の生活を具体的に語れるほど知らないこの国の政治屋とは違いオバマ大統領は彼女たちのことを演説で語り、それを「政策に反映」しました。

 しかし重要なことは、オバマ大統領のことではありません、アシュリーさんとティシェーマさんです。
 アシュリーさんとティシェーマさんはオバマ大統領に「政策を託した」ばかりでなく、「両親を助ける必要があり、助けたいと思っているこの国の何百万人もの子供たちを助けるため」、「サウスカロライナ州だけではなく、世界に変化をもたらすことができる」という想いで「自ら行動」しています。

 政治には、政治屋の「有志専制」「閥族」による「利権の政治」と人々の「それぞれの物語とそれぞれの理由のある政治」があります。
(「有志専制」「閥族」という言葉は明治の自由民権の人たちが明治の政治屋たちをさした言葉です。)

 アシュリーさんとティシェーマさんの選挙応援や自らの行動・活動は「それぞれの物語とそれぞれの理由のある政治」です。
 それは、利益でつながる「○○先生の後援会」のような「利権政治」活動・選挙活動でもなく、また、特定の問題のための政治ではなく、アシュリーさんとティシェーマさんのような普通の人が「何百万人もの子供たちを助けるため」「世界に変化をもたらすことができる」政治です。       
 政治屋とそのとりまきや役人の「利権の政治」はとっくに終わっています。
 21世紀の今でもそれが続いていても、人々は「それぞれの物語とそれぞれの理由のある政治」をすでに始めています。
 
 Obama & People We Should Know  

◆◆◆……             ご案内              ……◆◆◆


アクティブな平和プログラムの構想―ビジョンと評価

 ―平和教育・紛争予防・平和構築

2009年5月9日(土)午後1時30分から7時

「ネパールでの実践的平和教育を通じた若者のエンパワーメント事業*」
 鎌田 陽司(NPO法人開発と未来工房)

「紛争解決の制度と手法」
 石原 明子(熊本大学大学院社会文化科学研究科)
 交渉・紛争解決・組織経営

「平和教育をつくりかえる」
 竹内 久顕(東京女子大学)

「持続可能な平和の文化-演劇的手法による問題解決ワークショップの可能性」
 長岡 素彦(ESDさいたま)

 および GPPAC(東北アジア)・ピースボート関係者

2009年5月10日(日)午前9時30分から12時

「平和創造をめざした日頃の絵化考程衆目教育~10年の試行を振り返る」
 平山 恵(明治学院大学国際学部 / 明治学院大学国際平和研究所)

参加費 500円

主 催 ハーグアピール平和教育地球キャンペーン
後 援 明治学院大学国際平和研究所(PRIME)
協 力 平和の文化をきずく会
    ESD(持続可能な開発のための教育)学校教育研究会

参 考 http://afutures.net/production/movie/movie_03.html

会 場:国立オリンピック記念青少年総合センター
    センター棟513 5月9日(土)午後夜間 / 405 5月10日(日)午前

宿泊可:(D棟)4200円

問合せ:浅川(e-mail: kasan@mac.com, tel:048-825-1006)
    Tel: 052-801-1201 Fax:052-804-1044


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